本市におけるエアコン整備の取組及び熱中症対策の徹底について

【本市におけるエアコン整備の取組及び熱中症対策の徹底について】　

　7月17日、愛知県豊田市で、小学1年生男児が校外学習で近隣の公園に出かけ、約30分遊んだ後、学校に戻り教室で意識を失い、搬送先の病院で熱中症により死亡するという痛ましい事故が発生しました。

　生駒市でも、平成28年8月、市立中学校で部活動中に熱中症により、生徒が亡くなられる事故が発生しています。平成29年4月に市内中学生熱中症事故調査委員会から答申された「市内中学生熱中症事故調査結果報告書」を踏まえ、二度と熱中症事故を起こさないための取組を進めています。

　30年前と比較して、奈良県の7月の最高気温の平均は3.9℃上昇しています。こうした状況にかんがみれば、普通教室へのエアコンの整備は急務であり、今年度は工事の設計予算として約2千万円を計上し、作業を急いでいます。

　子どもたちの安心・安全に対する取組は何物にも代えられないものです。市内の小中学校にエアコンを設置するには約15億円という多額の予算が必要となりますので、市としては、エアコンの整備について、国の補助制度（補助率3分の1）を活用することはもとより、28年度以降、継続して奈良県市長会を通じて県への予算要望も行っています。
　また、市の取組として、ふるさと納税に「小中学校エアコン設置コース」を設定しています。現在、生駒市のふるさと納税には約325万円をご寄付いただいておりますが、そのうち「小中学校エアコン設置コース」への寄付は33万円となっています。
　市外にお住まいのかたはもちろん、市内にお住まいのかたもこのご寄付をしていただくことができます（総務省の指示により、市内にお住いのかたには、返礼品はありませんが、控除等は受けられます）。皆様のご協力をなにとぞよろしくお願いします。

　私が市長に就任して以来、生駒市では、教育環境の整備・充実に関する予算をこれまで以上に増やし、しっかりと進めてまいりました。
　学校や保護者からの要望が強かった学校トイレの洋式化については、この夏休みで全ての小学校の改修が完了しますし、校舎の耐震化にもいち早く取り組み、対応完了するなど、安心・安全な教育環境を他市に先駆けて進めています。

　一方で、エアコンの整備は現在残された喫緊の対応が不可欠な課題ですので、最大限の努力を重ね、可能な限り早期の設置を目指して取り組みを進めてまいります。

　また、熱中症対策についてはすでに記者発表していますとおり、生駒市内の保育所、こども園、幼稚園、小中学校、学童保育において、生駒市が独自に作成した熱中症予防・対策マニュアルに即した熱中症対策に取り組んでいます。

•  今年度から小学校の運動会を10月第3土曜日に統一して開催します。中学校は10月第1土曜日、幼稚園は10月第2土曜日で従来から実施しており、すべて10月の開催となります。
  
• 今年度から8月12日から15日の4日間、小中学校を閉庁します。この期間、原則、中学校での部活動も休止します。また、中学校における部活動休養日を拡大し、部活動時間の基準を設けます。
  
• 平成29年度に、全小中学校に屋外用ミスト付扇風機を1台ずつ、大型扇風機を全小学校に2台ずつ、全中学校に3台ずつ購入しました。
  
• 各校園に暑さ指数（WBGT）計を配布し、毎日定期的に測定・記録し、見えるところに掲示、数値が高いときは保護者にも注意喚起しています。また、暑さ指数が31℃を超えた時は、学校では部活動や体育を中止し、幼稚園では外遊びを中止するなど「熱中症予防運動指針」に基づく対応を徹底しています。
  
• 体調管理を一層進めるため、朝の会や部活動前に健康チェックシートの活用を徹底しています。 
• 熱中症事故の起きた8月16日を「安全を確認する日」とし、すべての小中学校で熱中症等に対する安全に関する点検を実施するとともに、中学校部活動代表者会議及び教職員と保護者を対象とした熱中症対策研修を開催しています。

　本市では、7月9日に開催した校長会で、教育長から直接熱中症予防の取組について、徹底しました。さらに、今年も5月24日から7月17日の間で4回にわたって、熱中症への注意喚起、「熱中症予防運動指針」に基づく活動や熱中症予防対策等の徹底について、メールで各学校に通知しています。
　今後も生駒市は、エアコンの整備も含め、ハード、ソフト両面から、熱中症事故を絶対に起こさないための予防対策に取り組んでいきます。

　以上、皆様の、ご理解とご協力のほどをよろしくお願いいたします。