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あしあと

    片手のピアノリサイタルを開催しました!

    • [更新日:2017年6月14日]

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     6月11日(日曜日)たけまるホールにおいて「片手演奏によるピアノリサイタル」を開催しました。会場は感動に包まれ、素晴らしいコンサートとなりました。


     今回のコンサートは、本市在住の岡田侑子さんが左手のピアニストとして活躍されていることを新聞記事で知ったことが開催のきっかけとなりました。当日は、岡田さんのほか、左手のピアニストの智内威雄さん、右手のピアニストの樋上眞生さんの3人のピアニストをお迎えし、それぞれの演奏をご披露いただきました。
    片手で演奏されるということは、一定の制約や難しさがあるのだろうと私なりに想像しつつ、左手、右手でどのような演奏や音が奏でられるのか、会場のみなさんとともにその魅力にふれさせていただきました。
     みなさんの演奏は、片手で弾いておられるということを時折忘れそうなほど、素晴らしかったです。3人のピアニストの方はそれぞれ個性ある演奏で、岡田さんの演奏には優しさと美しさの中に強さや個性が感じられ、また、樋上さんの全身を使ったダイナミックな演奏、智内さんの洗練され卓越した技術に裏打ちされた演奏が印象的で、みなさんのこれまでの人生が演奏に投影されているように感じました。

     

     演奏を披露いただいたあとは、3人の演奏者の方々との対談で直接お話をうかがうことができました。その中で、響きを上手に活用する「倍音」という技法を用い、片手の演奏ならではの澄んだ音を響かせるというメリットがあることを教えていただきました。
    また、樋上さんからは、右手で演奏する楽曲が少なく、そのための編曲のご苦労があることをお聞きし、智内さんは、片手のピアノ音楽には300年前にさかのぼる歴史があり、埋もれた名曲を発掘し、伝えていくこと(アーカイブ)への意気込みを語られました。対談を通して、これからも音楽の魅力や可能性を伝えていきたいという3人のみなさんからの熱い思いをしっかりと受け止めさせていただきました。
     そして、対談後に岡田さんが演奏された「別れの曲」、アンコールの「ふるさと」には、目頭が熱くなりました。
     今回、初めて、片手によるピアノ演奏を聴かせていただきましたが、片手ゆえの制約だけでなく、片手だから両手よりも豊かに美しく表現できる面もあること、1つのジャンルとして確立された芸術であることを実感しました。片手のピアノ音楽という新しい世界に出会い、その可能性を追求されている3人のお姿は誇らしく、感動しました。
     会場にお越しくださったみなさんもそれぞれに演奏家の方々からのメッセージを受け止め、感じられ、胸に刻まれるものがあったのではないかと思います。このようなコンサートが実現でき、会場のみなさんと感動を共有できたことを本当にうれしく思います。
     岡田さん、樋上さん、智内さん、生駒音楽芸術協会のみなさまを始め関係者の方々本当にありがとうございました。
    みなさんの今後の益々のご活躍を祈念しております。

    写真1
    写真2

    [公開日:2017年6月14日]

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