デジタル技術やAI活用を推進する新たな部を設置する行政組織条例改正案否決における主な反対理由と市の見解
- [更新日:2026年7月1日]
市では、これまでデジタル活用・DXを推進していくため、令和5年にスマートシティ構想を、令和6年には本構想に基づく具体的な取組を示すDX推進アクションプランを策定し、様々なデジタル・DXに関する取組を進めてきました。
そして、さらなる取組を推進し、AIやデータ活用にも対応するため、令和8年6月の市議会定例会に、新たにスマートシティ推進部を設置する行政組織条例の改正案を提出しました。

しかしながら、6月22日に開催された市議会本会議において、賛成10名(高杉、橋本、森、梶井、中嶋、山下、吉村、成田、惠比須、伊木)、反対11名(芦谷、辰巳、中尾、加藤、神山、改正、竹内、浜田、塩見、白本、福中)で否決されました(敬称略。片山議長は採決に加わりません。)。その際、7名の議員から本議案に対する反対討論が行われましたので、主な反対理由と市の見解を下記のとおり整理しました。(反対理由の大部分は、15日に開催された企画総務委員会でもすでに議員の皆さまにも答弁をしているものです。)
【反対理由1 新たに部を創設する必要性】
・部が新たに1つできることで組織の肥大化を招いている。
・経営企画部への編入で目的は達成できる。
(反対理由1に対する市の見解)
・短期的には部が1つ増えることにはなるが、AI活用などのDXを推進していくことは、業務の効率化を図ることによる組織のスリム化を促進し、部や課の整理統合にもつながる。また、将来の生産年齢人口の減少が進んでも、市民サービスを改善、進化させるためにAIをはじめとするDX推進は不可欠である。
・デジタルやAIの活用というのは、特定の分野ではなく、全部局に横断的に関わるものであり、既存の部に編成することは、その横断的に支える横串機能が働きにくくなってしまう。
【反対理由2 過去の答弁との整合性】
・令和6年4月に「部に属さない、市長直轄の課」であるデジタルイノベーション推進課を設置する際の市議会での答弁と、今回の「部を設置する」ことは矛盾している。
・令和6年4月に情報システムの管理部門と分けたにもかかわらず、今回また情報システムの管理部門を同じ部にすることは矛盾している。
(反対理由2に対する市の見解)
・令和6年4月に市長直轄の組織として、デジタルイノベーション推進課を設置したのは、スピード感を持って組織横断的にDXを進めるために行ったものであり、この約2年の取組の結果、各部課においてもデジタル活用・DXを「自分事」として進めていく意識が浸透し、各部課からのデジタル活用・DXに関する相談や提案の件数が飛躍的に増加している。このような状況に対応するため、体制強化のため部を設置するものであり、デジタル・AIを所管する単独の部として編成することから、現行のデジタルイノベーション推進課が市長直轄の単独の課として位置付けられていることと、考え方は何ら変わらず、これまでの考え方と全く矛盾しない。
・現在総務部の所掌となっている情報システムの管理部門を同じ部にすることについては、令和6年当時は自治体情報システムの標準化・共通化に対応している最中であったが、現時点では一定目途がついている。また、令和6年当時は、デジタルイノベーション推進課を車でいうアクセルの役割、情報システム管理室をブレーキの役割として分離したが、DXやAIの活用とセキュリティをワンセットで考えることが、今後さらに重要であると考えられることから、同じ部に統合した方が合理的である。
【反対理由3 組織改編のタイミング】
・DX推進アクションプランの推進期間中であり、時期尚早である。
・機会損失を理由に「1日でも早く」と言うのであれば、組織の改編時期を令和9年4月では遅すぎるのではないか。
(反対理由3に対する市の見解)
・DX推進アクションプランは、令和6年度~9年度を推進期間としているところであるが、当該プランで掲げた取組はこの約2年の間で順調に進捗しており、令和8年度末には当初予定していた事業を達成する見込みであり、アクションプランに掲載されていない取組にも取り組んでいる。こうしたことを踏まえ、現在アクションプランの改定作業中で、令和9年度からは新たなアクションプランに基づく取組を進めていく予定であり、これは部を設置するタイミングと合致する。
・行政組織の改編に向け、組織のレイアウト調整や所掌事務の整理に加え、通常業務を行いながら、部としての体制を整えるための人材採用等を行っていく必要がある。そのため、「1日も早く」という思いと、「実効性のある組織を構築する」という両者を達成できる時期として、令和9年4月の施行が適当と判断した。
【反対理由4 部長公募の適否】
・新たに設置するスマートシティ推進部の部長を外部から公募することは適切ではない。
・スマートシティ推進部長は部のマネジメントができればよく、デジタルに精通している必要はない。内部職員のキャリア形成と努力、生駒愛を軽視しているのではないか。
・外部人材は、市の現状等の把握に時間がかかり、内部職員が部長に就いた方が、より早く推進されるのではないか。
(反対理由4に対する市の見解)
・市の事業は、外部からの専門人材だけで進めることはできず、これまでも内部・外部双方から最適な人材を確保・連携することで、実効性のある組織を構築してきた。
スマートシティ推進部の部長についても、外部からの採用だけを前提としているわけではなく、市役所内外からベストの人材を選定する方針である。現にこれまで市のデジタル関連の取組について、民間企業と兼業しているCDOと内部のプロパー職員が連携して成果を上げてきたことが示すように、専門性の高さだけでなく、市の方向性を理解し、庁内外との調整ができる人材を求めている。こうしたモチベーションの高い職員を積極的に配置し、評価も適切に行っているところである。
・現在、市が採用している職員のうち、民間企業等での勤務経験のある職員が約2分の1を占めている状況であるが、内部外部問わず全職員が生駒愛を持って業務に取り組んでおり、外部から任用した人材は、専門性はもちろんマネジメントについても、能力を発揮している。
市民サービスや将来のまちづくりを見据えれば、デジタル技術やAIのさらなる活用は不可欠であると考え、今回の議案を提案し、市議会に対しても丁寧に説明を尽くしましたが、ご理解を得られず、否決という結果になったことは、非常に残念に思っています。
しかし、デジタル・DXの分野は日々進歩しており、市もその進歩に遅れることなく、人材確保と体制整備を行い、今後も引き続き最重要分野の一つとして取組を進め、行政経営の効率化、市民サービスの向上などに取り組んでいきたいと考えていますので、市民の皆さまにおかれては、今後とも市政にご理解・ご支援をお願いします。
(市議会本会議と企画総務委員会の詳細については、下記をご覧ください。)
生駒市議会企画総務委員会①(6月15日)(別ウインドウで開く)
