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あしあと

    山岡 麻奈美さん(2025年9月号掲載)

    • [更新日:2025年8月26日]

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    やまおか まなみ
    (大)奈良先端科学技術大学院大学職員。南極地域観測隊の第65次越冬隊員として、令和5年12月20日~令和7年2月1日まで昭和基地で過ごした。

    「当たり前」は誰かの努力から南極で感じたこと

    氷床と海に囲まれた南極大陸。最果ての地で、地球の未来を知るためにさまざまな調査を行うのが南極地域観測隊だ。観測隊は約1か月滞在する夏隊と、1年を過ごす越冬隊に分かれる。越冬隊員は気象や大気などの観測をする隊員の他、大工や医師、料理人など27人。越冬隊として、奈良先端科学技術大学院大学の職員が参加した。

    「広報や庶務を担当しました。特に、観測機器や燃料、食料を昭和基地に輸送する業務は『南極での活動はここから始まる』と言われるほど重要な仕事。丁寧に、時に他の隊員と助け合いながら行いました」


    南極は研究者だけが行ける場所と思っていたが、事務職員も参加できると上司から聞いて驚いた。

    「自分も行けるんや!と思ったら、むしょうに行きたくなりました」

    大学を通して隊員に応募したが、初回は不合格だった。上司に背中を押されて挑んだ2度目は、南極で役立ちそうな技能を習得するために複数の資格を取得。熱意を高めて選考に臨んだ結果、隊員に選ばれ、1年以上の研修を経て南極に向かった。

    「南極の夜は真っ暗なので、屋外に出れば満天の星。日本では見られない南半球の星座やオーロラを見られたのが、良い思い出です」


    冬は大陸全体が氷で閉ざされ、南極の外と出入りはもちろん、物資のやり取りもできない。水が少なくなれば雪をかき集めて確保し、建物の維持管理も自分たちで行う。27人で生活の全てを賄う経験から得たのは、「何事も当たり前と思ってはいけない」ということだ。

    「蛇口から水が出るし、ごみは収集される。そんな当たり前は当たり前ではなく、誰かの『見えない努力』で実現している。だからこそ、相手への思いやりや助け合いがたいせつだと改めて感じました」

    専門分野を持つ研究者ではないが、南極に行けた…。今後はこの経験から、誰かの背中を押す存在になりたいと思っている。

    「『無理だ』と思い込んでいた南極に、私は行けました。同じように、誰もが可能性を持っているはず。そんなチャンスをつかむためにも、一歩踏み出してみるたいせつさを伝えていきたいです」

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    [公開日:2025年9月1日]

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