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あしあと

    土井 伶さん(2023年10月号掲載)

    • [更新日:2023年9月29日]

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    土井 伶(どい さとし)
    アトリエで机に向かう傍ら、妻の郁枝さんが販売する手作り弁当を配達する手伝いもしている。書家としての雅号(がごう)は土井伶(どいれい)。78歳。本市在住。

    文字の持つ「物語」を過去から未来へつなぎたい

     平仮名の「り」は、「利」が由来。左右の書き始めの高さは、そろえて書かなくてもいい。「春」は、「屯」と「日」がくっついてできた…。

     書家としてこだわっているのは、文字の「歴史」を意識して書くこと。

    これまで数百人に教えてきた教室でも、初めに伝えるのは文字の成り立ちだ。現在も毎日机に向かうが、書くよりも、学んでいる時間のほうが圧倒的に長い。

    「文字の由来を知れば、自然と上手に書けるようになります。それを教えると、自分でも調べるようになって。どんどんうまくなりますね」


    小学生の頃、先生に字を褒められたのを機に興味を持った。字が上手な先生に頼み、放課後に書を学び始めると、さらに上達。学校を代表するまでになった。

    「褒められるのもうれしかったですし、大会に出ると授業を抜けられる。最初は単純な理由でした(笑)」

    その後、しばらく書から離れていた。しかし20歳代の頃、「あいうえお…」があるのに「いろはに…」も使われていることに疑問を感じる。

    「なぜ?」

    持ち前の探求心を発揮し、歴史をひもとき始めると書の「沼」にはまっていくことに。50年以上たった今も、その魅力に取りつかれている。

    「紀元前に生まれたとされる文字には、全て由来がある。書くだけではなく、こと細かに歴史や時代背景を語れる書家は珍しいかもしれませんね」


    デジタル化が進み、多くの人が文字への意識が薄くなっているように感じる。文字を知り、学ぶきっかけをつくろうと、毎年うちわに書を書くイベントを開いている。

    数年前からは、カラフルな絵の具で書を彩った「パッション文字」を考案。思わず目が行くようなデザインが特徴だ。これまで「愛」「夢」「舞」など、文字ごとにデザインを一から制作し、生み出した文字は十数点に及ぶ。12月には、図書館のイベント「本棚のWA」で、文字に関して話す予定だ(本紙11月号に掲載予定)。

    「白黒で、さらに崩された文字だと『難しそう』と感じる人も多いはず。そんな皆さんにも、『何だ?』と興味を持ってもらえたらうれしいです。文字はおもしろいですよ

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    [公開日:2023年9月29日]

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