山本 昌史さん(2023年12月号掲載)
- [更新日:2023年11月27日]
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山本 昌史(やまもと しょうじ)
南田原町で「いこま満天ファーム」を営む。名前は、満天(空いっぱい)をかけて「畑いっぱい」に野菜が育つこと願ってつけた。就農3年目。市内在住。50歳。
生駒のおいしい野菜を地元の人へ届けたい!
とんがったキャベツや赤紫色に光るトウモロコシ。「いこま満天ファーム」は、ふだん食べる野菜の中でも、「ちょっと珍しい」「ちょっとおいしい」野菜を多く生産している。
三つのハウスと露地を合わせた約3500平方メートルの農地で、1年間に収穫する野菜は約40種類。市内の直売所「みのりの里しらにわ」をメインに市内のレストランなどにほぼ毎日出荷している。
「種類が多いと野菜の特性や畑の性質を考えて行う作業が多くてたいへん。それでも、新種や珍しい野菜を見つけると、作って食べてみたくなります。普通の野菜を作るよりもおもしろく、毎日楽しいです」
野菜づくりのきっかけは13年前。当時1歳の娘のアトピーがひどく、食べ物が原因の可能性もあった。そこで、無農薬で安全な野菜を自分で作ろうと、まずはベランダで枝豆栽培を開始。それだけでは物足りず、農地を借り、農業の基礎を「アグリイノベーション大学校(大阪府)」で学んだ。さらに、広い農地を求めて守口市から本市に移住。
「本格的に農業をするなら体力のある今だ」と思い、家電製品のエンジニアから心機一転、就農を決意。御所市の先輩農家のもとで1年半の修行を経て、令和3年に「いこま満天ファーム」を開園した。
「エンジニアと農業で共通しているのは、モノを作ること。完成するまで何回もやり直せる家電製品と違い、野菜は基本的に1年に1回しか試せないところは難しいです。それでも、試行錯誤が楽しいです」
たいせつにしていることは地域に密着し、身近な人や地元の人に新鮮でおいしい野菜を食べてもらうこと。そのため出荷先は、ほとんど市内で、朝採り野菜をすぐ届けられるように心がけている。
「新鮮だからこそ味わえる、野菜そのもののおいしさを楽しんでもらいたいんです」
また販売以外にも、毎年、知り合いの子どもや地元のサッカークラブの小・中学生向けに収穫体験を実施。今後も、野菜と触れ合える体験会を計画中だ。
「子どもたちが自分で収穫することを通して、野菜を好きになってくれたらいいですね」
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