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あしあと

    峰崎 十五 さん(2023年7月号掲載)

    • [更新日:2023年6月26日]

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    峰崎 十五(みねさき そうご)
    江戸からくり復元師。数年前に寝屋川市から移転し、「峰工房」を営む。からくりの修復・復元以外にも、展示や実演なども行う。高山町在住。81歳。

    独自の技術でからくりに命を吹き込む職人

    さまざまな表情や動きを見せる、からくり。本体の中を流れる水銀の重みで動く「段返り人形」や空気圧で水が吹き上がる「自動噴水機」など、電気がなくても動く、日本の伝統技術の粋だ。そんな、からくりを修復・復元する工房が高山町にある。

    「からくりは、仕掛けはもちろん、人形が持つ小物や服も、全て手作り。手を加えたからくりが思うように動くと、うれしいですね」


    小さい頃から、物を作ることが好きだった。当時は材料が思うように買えない時代。落ちている端材や、かまぼこの板を材料に、船や飛行機を作ったこともある。

    「どういう仕組みで動くんだろう、といった視点や考え方が、このときに培われたんだと思います」

    大人になり、警察で白バイ隊員として17年間勤務。退職し、骨董品を販売していると、修理を頼まれることもあった。そんな中、「弓ゆみ曳ひき童ど う子し(=上の写真)」に出会う。東洋のエジソンと言われる田中久ひさ重しげが江戸時代に作ったからくり人形で、人形が矢台から矢を抜き、弓につがえて的を射るという高度な動きを行う。

    「何か作ってみようかな」と考えていた時期だったこともあり、「弓曳童子」を一から復元してみようと決意。挑戦が始まった。

    設計図はなく、骨董品としての価値を下げないためにも、本物を分解し仕組みを調べることはできない。外から眺め、中を想像するところから始まった。時にはミリ単位の調整が必要なことも。調整し、人形を組んでは、動かないのでばらす、という途方もない作業は5年に及んだ。

    「師匠もおらず、独学での復元。大変でしたが、試射して的を打ち抜いたときは、とてもうれしかったです」


    からくりと向き合い続けて40年以上。からくりのおもしろさは、想像した通りに動く姿を見ることだと感じている。

    「思うように動かない、ままならなさもおもしろいですが、仕掛けが動くのを見るのがいちばん。さまざまな娯楽があり、世間のからくりに対する熱は下火です。でも、からくりというひと味違ったおもしろいものがあることを知り、見てほしいと思います」


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    [公開日:2023年6月30日]

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