西村葵さん(2024年11月号掲載)
- [更新日:2024年10月28日]
ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

西村葵(にしむらあおい)
女子車いすバスケットボールチーム「Cocktail-カクテル-」所属。奈良育英高等学校3年生。バスケ以外ではK-POPも好きで、音楽に支えられることもあるそう。

世界に挑んだ若き挑戦者ボールを味方へ、ゴールへ
9月に行われた障がい者スポーツの祭典、パリパラリンピック2024競技大会に、車いすバスケットボール(以下、「車いすバスケ」)女子日本代表の一員として市内に住む高校生が挑んだ。健常者のバスケとの違いは持ち点制度。障がいの程度によって振り分けられた1.0~4.5の持ち点が、出場する5人で14点を超えてはならない。障がいの重い選手と軽い選手で、それぞれが身体能力に応じた役割を求められる、戦略が重要なスポーツだ。
「私はローポインター(障がいの程度が重い選手)。相手選手をブロックするなどして、障がいの軽い選手をゴールへ導く、味方を生かすプレーを心がけています」
パリパラリンピックでは4試合に出場。初の大舞台に緊張して「心臓どっか行くんちゃうかなと思った」。不安やプレッシャーに押しつぶされそうになったが、コートに出れば一転。ボールを味方へ、ゴールへ、と必死にプレーした。惜しくもメダル獲得には届かず、悔いは残る。
「スペイン戦は勝てて、うれしかったですが、出場時間も短く強みを出し切れた感覚はありません。『悔しい!』が正直な気持ちです」
今は遠くから、もっと正確にシュートを決められるように練習中だ。目指すは、4年後のロサンゼルス。再び世界で、ボールを高く飛ばせることを目指して――。
10歳の時、事故で車いす生活に。引き籠もっていたところに、リハビリを担当してくれた作業療法士から車いすバスケを紹介された。車いすが激しくぶつかり合う海外選手の試合動画を見て、「かっこいい、おもしろい」と一目ぼれ。「やってみたい」と、この世界に飛び込んだ。
「スピード感やパワーに圧倒されたんです。想像していた障がい者スポーツと全然違っていました」
車いすバスケチームに入団し、練習する日々。自宅でのトレーニングや遠征しての試合に、学校のテストもある。学業との両立は大変だが、それでも車いすバスケは大好きだ。
「私の『全て』、ですね。車いすバスケをしていない自分は想像できない。出会えて良かったです」
お問い合わせ
生駒市経営企画部広報広聴課
電話: 0743-74-1111 内線(広報広聴係:4211、プロモーション係:4221)
ファクス: 0743-74-1105
電話番号のかけ間違いにご注意ください!