川邊 透さん(2023年4月号掲載)
- [更新日:2023年3月22日]
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川邊 透(かわべとおる)
「昆虫探検図鑑1600」(全国農村教育協会)や「生きかたイロイロ!昆虫変態図鑑」(ポプラ社)などを出版。講演や出前授業も多数こなす。64歳。市内在住。

虫たちの「ありのまま」の魅力や不思議を伝えたい
60年近く昆虫の採集・観察を続けているが、まだまだ知らないことばかり。「虫」の魅力を多くの人に伝えたいと、Wウ ェブebサイトやSNSなどで、自身が撮影した写真・動画を発信している。ブログでは、読者からの質問も受付。これまで1万件以上に回答してきた。
こだわりは、虫をコレクションの対象にしないこと。あくまで虫そのままの姿である「生態」を大事にしている。採集しても標本にはせず、自宅でじっくり飼育・観察を行う。
「虫たちは人間と対等か、それ以上だと思っています。自然界で生き抜くための工夫や進化は、奥が深くて…。リスペクトしていますね」
小学生の頃、生きいきとした姿が掲載された「昆虫の生態図鑑」(小学館)に夢中に。自宅近くには虫があまりおらず、自転車を走らせ昆虫採集にいそしんだ。
転機となったのは、高校入学祝いに一眼レフカメラをもらったことだった。記録に残せるようになり、これまで以上に虫のいろんな姿が観察可能に。自分が見ている世界を、いろんな人に伝えたいという思いも抱き始めた。
就職先は大手百貨店。虫とは縁もゆかりもない職場だったが、活動が途切れることはなかった。平成26年に早期退職。「虫活 」に没頭できる日々が始まった。
「その年、これまで撮りためてきた生態写真を載せた図鑑を出版。初心者でも、パッと見て調べやすいように1600種を一覧にしたポスターを付けたのがこだわりですね」
イベント企画を通じて意気投合した、伊丹市昆虫館職員の前畑真実さんと、芋虫に特化した「芋活.ドットコムcom」の運営にも注力。「かわいい」と、女性にも人気の芋虫を切り口に、虫とはあまり縁がなかった人たちにもアプローチを続ける。
「きっかけは何でもいいんです。少しでも虫たちや自然に目を向けてもらえればうれしいですね」
街と自然が近く、標高差もあり、多様な虫に出会える生駒。そんな地域を拠点にこれからも活動は続く。
「『虫が苦手』という先入観がなくなれば、虫たちが住む自然にも目が向くはず。少し壮大ですが、環境を守るためにも活動を続けたいです」
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