ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

スマートフォン表示用の情報をスキップ

検索

サイト内検索

あしあと

    百木一朗さん(2024年10月号掲載)

    • [更新日:2024年9月24日]

    ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

     

    百木一朗(ももきいちろう)
    工業デザイナーを経て、絵本作家に。昭和55年、「一風工房」を市内に設立し、運営している。絵本の他、著書に「ハンドワークノート」「直す現場」など。本市在住。

    あきらめる」をなくしたい地域と共に歩む美容院

    雨水が川を流れて浄水場できれいになり、水道水として家庭へ届けられる。その過程を分かりやすく、こまやかに描いた絵本「すいどう」。全国の小学校の図書館関係者に多く支持されているだけでなく、中国語・韓国語にも翻訳され、海外でも読まれている。

    「絵本を読んだこどもが喜んで学んでいるとか、実際に水道メーターを見てみたとか、そんな感想をもらえたときはうれしかったですね」


    幼い頃、道にしゃがんでずっと見ていたのは、近所の自転車屋が自転車を修理する様子。「モノ」のしくみや修理に興味津々だった。大学で美術を学んだ後、デザイン事務所で工業デザイナーとして働く。企業から依頼を受け、文房具や電気製品などのデザインを担当。見た目や使い勝手だけでなく、修理のしやすさまで気を配った。

    昭和61年、工業デザイナーの仕事をしながら、初めての絵本「パンクしゅうり」を世に出す。きっかけは、自分のこどもに絵本を読んで、楽しんでもらえたことだった。

    「大好きなモノづくりや修理のことを、絵本で表現すれば、こどもたちが楽しく学んでくれるのではないか。そう思って絵本を作り続けました」


    絵本の題材のヒントは日常にある。ふと見た靴底の複雑な模様が気になり、メーカーに取材をして、「くつのうらはぎざぎざ」を描いた。自宅の漏水を修理してもらったときには、地面の下の水道管に興味が湧き、生駒市の水道部門に取材して「すいどう」を描いた。題材を見つけるきっかけは何気ないことでも、完成までのこだわりは徹底的だ。

    「こども向けの本だからといって、絶対に手を抜きません。どんな描き方ならうまく伝わるか、何度も描き直しながら考える。1冊に4・5年かかったこともあります」

    工業デザイナーの仕事は引退した。そんな今も、新しい絵本の企画を頭に浮かべている。

    「縁の下の力持ちが好きなんです。地面の下や自転車のタイヤ、靴の裏のような目立たないところに工夫が凝らされていて、人の生活を支えている。そんなモノのしくみを、これからも伝えていきたいです」


    お問い合わせ

    生駒市経営企画部広報広聴課

    電話: 0743-74-1111 内線(広報広聴係:4211、プロモーション係:4221)

    ファクス: 0743-74-1105

    電話番号のかけ間違いにご注意ください!

    お問い合わせフォーム

    [公開日:2024年10月1日]

    ID:36266