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あしあと

    石尾 修一 さん(2024年1月号掲載)

    • [更新日:2024年2月13日]

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    石尾 修一(いしお しゅういち)
    (一社)和草副代表理事。長野県で数学教師をした後、農家に転身。4月から大人のフリースクール「道草農園」をスタート。奈良市出身、本市在住。52歳。

    長い道草をして見つけた、「自然農」という生き方

     小平尾町にある農地・五反原の里で毎月2回、多様な人が集う「学校」が開かれている。大人のフリースクール「道草農園」だ。山の新鮮な空気を吸い、汗を流して取り組む農作業。収穫した野菜で作ったみそ汁をおかずに、みんなでご飯を食べると、体はくたびれているはずなのに、どこか心地良さを感じる。

     「多様な人が特別な目的を持たずに、ゆるく、のんびりと関わり合う居場所を創りたいと思いました。農を通じて、生きている実感を取り戻してもらえたらうれしいです」


     教員をしていた20代のとき、偶然手にした一冊の本。畑を耕さず、肥料や農薬を使わない「自然農」の考え方を知る。植物や虫の種類が多い畑ほど豊かだという思想は、教育にも通じると思った。

     「子どもが自分らしくいられる場所がたくさんあれば、もっと豊かな世界になるはず。そうした居場所を創るためには、『自然農』にヒントがあるのではないかと考えました」

     教員を辞め、長野県の農業大学校に入学。朝から夕方まで農作業に明け暮れた。卒業後は、障がい者支援施設で農作業したり、農業大学校で農業体験を手伝ったり、さまざまな土地で農業に関わり続ける。実家のある生駒で何かを始めようと考え出したのは、教員を辞めてから約10年が経ったときだった。


     平成29年、人との出会いに恵まれ、(一社) 和にこ草ぐさの設立に関わった。フリースクールや個人塾の運営などに携わり、子どもたちの成長に寄り添い続けている。

     「子どもたちが、それぞれのやり方、それぞれのペースで成長していく支えになれたらと考えています。それは自然に任せれば自ら豊かになっていく『自然農』の考え方そのもの。10年の長い道草があったからこそ、自分なりの社会への関わり方を見つけられた気がします」

     子どもにフリースクールがあるように、大人にもそういう居場所があったらよいのではないか。そんな疑問が「道草農園」を思いついたきっかけだ。

     「年齢や立場を超えて、さまざまな人が対等に集える場所を目指しています。いつか収穫した野菜を皆さんに販売できたら楽しいですね」

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    [公開日:2024年1月5日]

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