しおいりともえ さん(2026年6月号掲載)
- [更新日:2026年5月26日]
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しおいり ともえ
イラストレーター、絵本作家、ハンドメイド作家。令和8年1月に自身がイラストを描いた絵本「マカとロンとおおきなアイスクリーム」を出版。本市出身。
好きなことを続ける笑顔を描くということ
卒園した保育園で自分が描いた絵本をこどもたちに読む時間は、少し不思議で温かい。先日、市に30冊の自分の作品を寄贈し、さらに出身の市立中保育園で読み聞かせをした。かつて自分が過ごした場所に立ち、今は物語を届ける側にいる。また別の日にはイラストレーターとして、イベントのブースを訪れた人の似顔絵を描き、手渡す。出来上がった絵を見た人の表情がふっとゆるむ。その笑顔を見ることが喜びだ。
「活動で共通する想いは一つ。『誰かを笑顔にする作品を作りたい』ということです」
小さい頃から絵を描くことが大好きだった。高校生の時に、知り合いのこどもをモデルに絵本を制作。その子が何度も見返して喜んでくれたことが、絵本作家を志すきっかけになった。
絵本作家やイラストレーターとして人と関わるには内気な性格を乗りこえる必要があると思い、大学生時代は路上で似顔絵を描いた。多くの人と出会い、自分から積極的に話しかけられるようになるなど、少しずつ自分が変わっていった。1年半ほど絵を描けなくなった時期もあったが、周りの支えで復帰。感謝を伝えるために個展を開いた。
「個展で友達や家族の笑顔を目にし、『誰かを笑顔にする作品を作りたい』と改めて強く思いました」
作品を作る中で、こどもたちに「好きなことを続けるたいせつさを伝えたい」という願いがある。平成24年、友人の縁でつながった新潟県の保育園で、10日間にわたり通園バスに園児たちと絵を描いた。「風の音ってどんな色?」「みんなの好きな色は?」などと楽しく対話しながら、自由に色を重ねていく。その体験はこどもたちの心に響き、「これが好き」「これが描きたい」とうれしそうに話すこどもたちがどんどん増えた。
好きなことに向き合う姿には、人の心を動かす力がある。自身が活動する中でずっと「自分の作品で誰かが笑顔になることが好き」であったように、こどもたちには好きなことを見つけて、続けてほしいと願う。
「制作を通して、誰かの『好き』への一歩を後押しする場を作っていきたいです」
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