乙田浄瑠璃・芝居資料
奈良県指定文化財 214点
本資料は、乙田村(現在生駒市萩の台)で江戸時代末期から昭和にかけておこなわれた民俗芸能資料で、その用途から浄瑠璃語り資料135点浄瑠璃本(100点)、浄瑠璃覚、小道具(11点)、歌舞伎芝居資料27点、人形芝居資料28点(人形12点)、共栄演劇倶楽部資料24点に分類できます。乙田の芸能は、幕末に豪農で酒造商を営んでいた松川伊作が、当時愛好されていた浄瑠璃を村内に広めたのが始まりとされ、上方歌舞伎の影響を受けて浄瑠璃語りから歌舞伎芝居へと変化し、明治中頃には村芝居の演劇集団「松栄連中又は松栄座」を成立させ、人形浄瑠璃も加えて、乙田村内のみならず奈良県北部を中心に昭和29年(1954)の最終公演まで続けられました。