第2章 生駒らしい景観の特性

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(1)生駒の地形の骨格

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1)生駒山系と矢田丘陵がつくる生駒谷

 百人一首にも詠まれ、紅葉の美しさで名高い竜田川。その流域は、生駒山と矢田丘陵の緑に囲まれた谷で、通称「生駒谷」と呼ばれてきました。

 生駒山は竜田川の西側に沿うように南北に伸びています。竜田川周辺から眺める生駒山は、お椀型で独立した美しい形の山です。

 一方、それより低い東側の矢田丘陵も、生駒山と並行するように緩やかな緑の壁をつくり出しています。生駒谷が「谷」の印象を深くしているのは、富雄川流域と比べて東西を山に守られた印象からもたらされるのではないでしょうか。

 また、生駒山の山麓や矢田丘陵の斜面にある住宅地からは、互いに谷の向かい側が良く見渡せます。このように「生駒谷」がつくる凹型の地形によって、「見上げる、見下ろす、見渡す、見通す」という、様々な角度の眺めを楽しむことができるのです

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2)なだらかに広がる富雄川流域

計画イメージ 北から流れる富雄川の水源は、江戸初期に開掘された黒添(くろんど)池です。市の北端・高山町の中でも北の山地にある黒添池から流れる富雄川は、南に行くほど起伏がなだらかになり、周辺も広がりのある景観になります。

 高山町の南の方では、田んぼが広がっていて、その周りを里山が取り囲んでいます。そのためでしょうか、富雄川流域では、生駒谷のように互いに向かい合うという感じはなく、川を中心に空間がここちよく広がっている感じを受けます。

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