コラム:生駒山 東から/西から

 生駒谷側から見た生駒山は、山と谷の距離が近いことから、独立した美しい峰でありながらすぐそこにある親しみ深い山として、わたしたちを都会の喧騒から守るようにそびえています。

 一方、大阪側から見る生駒山はまた別の表情をしています。南北に27キロという長さで連なっている生駒山地として、その姿はまるで奈良と大阪を隔てる屏風のようです。

 生駒山の東斜面はかつて地底でした。それが西に隆起して高い峰をつくり出したので、東西は地質も景観も違っています。等高線を見ると、生駒山系は全体として標高350~450m程度のなだらかな山なみを形づくっていますが、標高550m以上の山頂部は生駒側に突き出した形になっています。生駒側からは独立した峰のように見えるのは、そのせいかもしれません。


計画イメージ


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