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あしあと

    西口 彩乃さん(2021年5月号掲載)

    • [更新日:2022年1月31日]

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    西口 彩乃(にしぐちあやの)
    2012年に住宅メーカーの株式会社アキュラホームに入社。2年間営業を経験した後、広報担当に。今年1月からは新設されたSDGs推進室で室長を務める。生駒小学校卒。

    持続可能な社会を考えるきっかけを「ストロー」で

    官製はがきよりも薄い、わずか0・15ミリの厚さに削った木を巻いて作るストローがある。世に出たのは2018年12月。環境に優しい点などが評価され、2019年のG20の会合でも採用されたストローを一から開発した。
    材料には、森林を守るために伐採が必要な「間伐材」を使用。紙ストローなどとは違い、ストロー用に新たに材料が作られることはない。製造は、シルバー人材センターや福祉事業所が担うなど雇用も創出。持続可能な社会を目指す「SエスディージーズDGs」の観点で評価され、小・中学校の一部教科書でも紹介されている。
    「たかがストローかもしれませんが、開発の意図や物語も知って環境を考える材料にしてほしいです」

    開発を始めたきっかけは、西日本豪雨を取材した親しい新聞記者の言葉。「豪雨被害の一因かもしれない『間伐されるべき間伐材』を使ってストローを作りたい」。本業とは全く無縁の話だったが、強い想いを感じ手伝うことを決めた。
    「大工さんに試しに作ってもらった太いストローを見せたら『間伐材が持続的に使われるには、買って使いたいと思える物でないと』と一蹴。完成させようと火がつきました」
    前例がなく正解も分からない事業。自社事業とも異なり当初は社内理解を得るのに苦しむ。削りや接着作業、販路開拓など、こなした課題は約200。辞めたいと感じながらも、「関わってくれた人のため」と自分を奮い立たせ完成にこぎ着けた。
    「終わったと思っても、また新しい課題が…。辛かったですが、多くのご縁と経験が得られました」

    持続可能な事業にするため、希望があれば製造方法を共有している。特許をとったのは粗悪品を出さないためだ。これから、誰もが向き合うことになる「SDGs」。積極的に進める企業や自治体などから連携の声がかかる。
    「環境対策は、1人が10するより、10人で1するほうが続けやすい。みんなで担うことを重視しています」
    完成から約3年。ストロー事業はひと段落した。今は、製造過程での経験や考え方などの共有に注力している。得られたことを生かすため、新事業への挑戦も考えている。

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    生駒市経営企画部広報広聴課

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    ファクス: 0743-74-1105

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    [公開日:2022年1月31日]

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